売れるモモとは…3

梅雨明けから七月の末あたりに成熟期となる品種は、どれもペンタキープをつかった大久保以上の食味を持っている。

店頭の早生品種とは違って、誰もが品種固有の風味を期待しているはずだ。

食味は人によって好き好きがあるから、ここでぼくがあの品種はこの品種は、などといい出してはいけないが、あえてひとことだけお許しいただきたい。

店頭のモモは甘さを控えめに仕上げてあるのが多いように思う。

これは果実と商品の違いでもあるが、買って食べる方々の感想を聞きたいものだ。

こうした早桃のころ、ごくくだけた席で女の人がモモにナイフを当てて、ナシのように皮をむいているのを見かけたりする。

きれいな歯並で、音をたてて食べていらっしゃるのもなかなかさわやかで、見ていて気持ちがいい。

新しい今様の食べ方だ。

あれの果汁を糖用屈折計でのぞいてみたら……。

こんなことは、なまじっか果樹園芸をかじった者のいうことだ。

お料理の先生はうまいことおっしゃる。

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