子どもの教育について 5
ある日、七歳と五歳になる女の子をもつ友人から相談をうけました。
その内容は「昼間は利発でよく本を読み、文章を書く能力も秀れているのに、どうして夜尿症ばっかりはなおらないのかしら。
いまだに夜中はオムツをかけているの」というものでした。
じつはかねがね、その友人の生活のしかたにたいして少しばかり異常を感じていたところでした。
夫は超一流企業のエリートサラリーマンで営業の仕事をしています。
夫は仕事で家に帰ってこれない日も多く、実家が近い彼女は、一週間のうち自宅で過ごすのは三日間で、あとの四日間は、実家に二人の女の子を連れて帰り、子どもとともにあげ膳、すえ膳の生活を送っていたのです。
つまり、子どもたちはいつの間にか父親と話す機会を失うと同時に自宅と祖父母の家との往復で、どの家が自分の原点なのかがわからない浮草のような生活をしていたのです。
そうした点を彼女に指摘してから、子どもの夜尿症をなおそうとするよりも、自分の生活の異常に気づくべきだろう、と話しました。
とくに、彼女と夫との間のコミュニケーションがひじょうに少なく、たがいに助けあおうという気持ちに欠けていることが、子どもにいちばん悪い影響をあたえているのではないか、とつけ加えました。
これもこれでお母さんの悩みが尽きなさそうですね。